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COVID-19 ワクチン接種について声明が発表されました。

[2021.01.29]

COVID-19ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方への声明が日本産科婦人科学会より発表されました。
当院でも声明に基づいて診察を行ってまいります。以下、日本産科婦人科学会の声明になります。

 

『COVID-19ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ』

 2021年2月からわが国においても、COVID-19ワクチン接種が始まります。政府はすでに希望される方すべてに、無償で接種を行う方針を進めています。COVID-19のパンデミックが昨年に始まり、およそ半年という極めて短い時間にワクチン開発が行われたために、まだ十分な有効性や安全性に関する臨床データの集積はありません。ただし、大規模な接種を始めたイスラエルでは、新規感染者、重症者、基本再生産数がともに激減しています。副反応として、アナフィラキシーを含むアレルギーの頻度は、米国におけるファイザー製ワクチンで0.0011%とされています。治験の段階では、注射部位の強い疼痛が数日続くことや発赤の報告はありますが、致命的な副反応は報告されていません。

残念ながら、妊婦さんに対しては十分な知見がなく、各国で見解が分かれています。米国のACIP(ワクチン接種に関する諮問委員会)は、妊婦を除外すべきではないとし、イスラエルでは積極的な接種対象としています。一方で、英国やカナダでは十分な臨床データがないことから、妊婦中のCOVID-19ワクチン接種は推奨していません。COVID-19mRNAワクチンの動物の生殖に関する研究はまだ完了していません。また、中・長期的な副反応については、現時点では不明です。
日本産婦人科感染症学会および日本産科婦人科学会としては、現状において以下の提言をします。

1 COVID-19ワクチンは、現時点で妊婦に対する安全性、特に中・長期的な副反応、胎児および出生児への安全性は確率していない。

2 流行拡大の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない。接種する場合には、長期的な副反応は不明で、胎児および出生児への安全性は確率していないことを接種前に十分に説明する。同意を得た上で接種し、その後30分は院内での経過観察が必要である。器官形成期(妊娠12週まで)は、ワクチン接種を避ける。母児管理のできる産婦人科施設等で接種を受け、なるべく接種前と後にエコー検査などで胎児心拍を確認する。

3 感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する。

4 妊婦のパートナーは、家庭での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。

5 妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。(生ワクチンではないので、接種後長期の避妊は必要ない。)

患者さん一人一人の背景が違いますので、まずは産婦人科の主治医と十分にご相談ください。

 

―日本産婦人科学会より―

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