男性不妊外来について
不妊専門の泌尿器科専門医による男性不妊外来
不妊カップルの半分は、男性にも原因があります。
男性不妊症は不妊症の30〜40%を占めます。
主な原因
・射精、勃起障害
⇒逆行性射精、心理的影響
・精子の通過障害
⇒先天的な異常、パイプカット、精巣上体炎
・造精機能障害
⇒先天的な異常、精索静脈瘤、無精子症
・生殖器の炎症による精子の機能障害
⇒前立腺炎など
性機能障害に関しては本人でも自覚できますが、造精機能障害は、精液検査を受けなければわかりません。男性不妊症のうち無精子症は25〜35%です。無精子症のうち約10%が47,XXYのクラインフェルター症候群です。
生殖医療は飛躍的に進歩しています。早いうちに精液検査を受ければ治療が可能になるかもしれません。
精液検査から男性不妊の原因を探ります。精子の基準値を参考に、ホルモンの採血や必要に応じて染色体検査等を行い、無精子症や乏精子症、精子無力症の診断を行います。
※精子基準値
精液量 | 1.5ml以上 |
精子濃度(1mlあたりの精子数) | 1,500万/ml以上 |
運動率(動いている精子の割合) | 40%以上 |
正常形態率(正常な形の精子の割合) | 4%以上 |
以上の検査結果をもとに、精索静脈瘤手術や精巣内精子回収術(TESE)を行います。
今まで熊本県では治療できなかった非閉塞性無精子症の人を対象にmicro-TESE(マイクロテセ)(顕微鏡下精巣内精子採取術)手術が可能となりました。クラインフェルター症候群の患者さんからも精子の採取が可能で、挙児可能です。
クラインフェルター症候群が原因である無精子症の患者様に当院で2008年精巣内精子回収後、顕微授精を行い妊娠、2009年健康な赤ちゃんを出産されました。
また乏精子症・精子運動率低下の35%は精索静脈瘤が原因です。
当院では精索静脈瘤の手術も行っております。入院設備もあり院内でmicro-TESE(マイクロテセ)(顕微鏡下精巣内精子採取術)手術や精索静脈瘤に対する顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術も可能です。
男性不妊の診察は一度受診していただければ簡単な検査で診断がつきます。ぜひ受診してください。
男性不妊外来医師
泌尿器科専門医、指導医
生殖医療専門医、日本アンドロロジー学会評議員
藍野病院 泌尿器科
部長 増田裕
~診療内容、手術~
問診、視診、触診、精液検査、血液検査、
精索静脈瘤手術、精巣内精子回収術(TESE)、顕微鏡下精巣内精子回収術(micro-TESE)
~診察日~
毎月最終日曜日 9:00~(完全予約制)
予約方法
初診☞TELにて予約 096-360-3670
再診☞予約サイトより予約