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COVID-19 ワクチン接種について声明が発表されました【第2版】

[2021.05.14]

COVID-19ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方への声明【第2版】が日本産科婦人科学会より発表されました。
当院でも声明に基づいて診察を行ってまいります。以下、日本産科婦人科学会の声明を前文部分を省略して掲載させていただきます。

『COVID-19ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ』

(前文省略)

現時点では、妊婦さんに対する接種について⼗分な知⾒がなく、各国で⾒解が分かれていますが、世界的な流⾏拡⼤と妊婦の⼀部で重症化することから積極的に接種をすべきという考え⽅が⼤勢を占めています。⽶国の ACIP(ワクチン接種に関する諮問委員会)は、妊婦を除外すべきではないとしていましたが、CDC は本年 4 ⽉ 24 ⽇、⼗分な情報を得た個⼈の選択ではあるが、妊婦への接種を推奨するとしています。英国では当初妊婦中の接種を積極的には推奨していませんでしたが、接種のリスクよりも感染のリスクが⼤きいことから、希望者には接種をためらうべきでないとしています、ⅴ。また、COVID-19 mRNA ワクチンの⽣殖に関する研究はまだ完了していませんが、現時点で胎児や胎盤に毒性があるとかワクチン接種を受けた⼈が不妊になるといった報告はありません。しかしながら、中・⻑期的な副反応については、今後も情報を収集する必要があります。⽇本産婦⼈科感染症学会および⽇本産科婦⼈科学会として、現状において以下の提⾔をします。


1. COVID-19 ワクチンは、現時点で妊婦に対して短期的安全性を⽰す情報が出つつあるが、中・⻑期的な副反応や胎児および出⽣児への安全性に関しては今後の情報収集が必要である。現時点では世界的に接種のメリットがリスクを上回ると考えられる。

2. 流⾏拡⼤の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外しない。 特に⼈⼝当たりの感染者が多い地域では積極的な接種を考慮する。接種する場合には、産婦⼈科医は被接種者に、⻑期的な副反応は不明で、胎児および出⽣児への安全性は確⽴していないことを事前に⼗分に説明する。同意を得た上で接種し、その後 30 分は院内で経過観察する。現時点で mRNA ワクチンには催奇性や胎児胎盤障害を起こすという報告は無いが、器官形成期(妊娠 12 週まで)は、偶発的な胎児異常の発⽣との識別に関する混乱を招く恐れがあるため、ワクチン接種を避ける。妊婦には⺟児管理のできる産婦⼈科施設などでワクチンを接種する事が望ましく、なるべく接種前後に超⾳波やドップラー検査などで胎児⼼拍を確認する。直前検査が難しい集団接種や、産科のない診療所などで接種する場合、接種前後 1 週間以内に妊婦健診を受診するように促す。また,接種後に腹痛や出⾎、胎動減少などの症状があればすぐに産科を受診するように指⽰する。

3. 妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅で、感染リスクが⾼い医療従事者、保健介護従事者、重症化リスクが⾼い肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している場合は、ワクチン接種を積極的に考慮する。

4. 妊婦のパートナーは、家庭内での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。

5. 妊娠を希望される⼥性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。(⽣ワクチンではないので、接種後⻑期の避妊は必要ない。)

患者さん⼀⼈⼀⼈の背景が違いますので、まずは産婦⼈科の主治医と⼗分にご相談ください

全文が掲載されたPDFはこちらから

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