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無精子症;精巣内精子回収術(TESE)

[2022.12.04]

こんにちは、培養部です。

今回は「精巣内精子回収術(TESE)」について説明致します。

男性不妊の原因のひとつに無精子症があります。

無精子症とは、射出された精液の中に精子が全く見られない状態をいいます。

無精子症は原因別に閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症に分けられます。

閉塞性無精子症とは、精巣内では精子が作られているのに精子の通り道である精細管が無い、または塞がっているため精液中に精子が出てこない場合といい、代表的な疾患としては、先天性両側精細管欠損症や精巣上体炎の炎症性閉塞、鼠径ヘルニア手術などがあります。

非閉塞性無精子症とは、精細管は塞がっていないのに精子が精巣内で作られていない場合をいい、そのほとんどは原因不明ですが、10~19%に染色体異常であるクラインフェルター症候群(47XXY)がみられます。

いづれの場合も精巣内の組織を手術により取り出し、組織の中に精子があれば、その精子を使って顕微授精を行うことで受精卵を得られることができます。

当院では、その症例に合わせて、顕微鏡下精巣内精子回収術(microTESE)精巣内精子回収術(simpleTESE)いづれかの方法で施術しております。

下記の写真は、精巣の組織を細切し培養したものです。

このように細胞の中に精子が見つかれば(黄色い枠の中に精子があります)、顕微授精により受精卵を得ることができ、ひいては挙児の可能性につながります。

当院ではこれまで74組(閉塞性無精子症24組、非閉塞性無精子症50組)のカップルがTESE受けられています。
閉塞性無精子症24組で、23組で精子が採れ、23組が採卵胚移植を行い、16組が挙児。

非閉塞性無精子症50組で、21組で精子が採れ、19組で採卵胚移植を行い、8組が挙児。

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