SEET法（子宮内膜刺激胚移植法）

妊娠の成立には、子宮内膜は胚を受け入れる力を高め、胚盤胞移殖に向けて準備しておく必要があります。

この子宮側の準備に、胚が受精から胚盤胞までの発生過程に分泌する伝達物質が関与している事が分かっています。

SEET法は、子宮内環境を自然妊娠と同様にするために、受精から胚盤胞まで育てた培養液（伝達物質が入っている）を、凍らせ保存し、胚移植の2日前に子宮へ届けることで、より着床しやすい子宮内膜の状態を作り出します。

体外受精をしている患者様のうち、2回以上胚移植をしたにも関わらず妊娠に至らない患者様を対象としています。

採卵・受精操作により得られた胚を最大3個まで同じ培養液で５～６日間培養し、得られた胚盤胞は一度凍結保存します。
（通常は1つ1つ個別に培養するのですが、SEET法では伝達物質回収のために3個までの胚を同じ培養液で培養します。）

培養5日目に、使用した培養液を胚盤胞とは別の容器に封入し凍結保存します。この培養液の中に胚の発生過程に分泌する伝達物質が含まれています。

①培養液を子宮の中に注入します。

②その2~3日後に凍結しておいた胚盤胞を移植します。

・何回も胚移植を行っても妊娠しない患者様に効果のある治療です。

・インキュベータから胚を取り出し顕微鏡で観察する必要があり、少なからず胚へダメージが生じてしまいます。
・胚盤胞まで培養する必要があります。

費用
　この方法は先進医療のため、自己負担（22,000円）になります。