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Sunflower 様   37歳

[2021.02.24]

 私はこれまで日頃から風邪なども引かず、健康にも気を遣っていたので、赤ちゃんもすぐ授かれるものだと思っていましたが、年齢的な焦りはあり、少しでも授かれる近道になれば...と思い、ARTさんと他院の2ヶ所に電話し、初診までの待つ期間が短かった他院にて35歳の時治療をスタートしました。

 まず色々な検査をし、タイミング療法3回、人工授精7回しましたが良い結果となりませんでした。そして8回目の人工授精でもダメだった時、もし将来子どもを授かれなくても「やれることは全てやったんだ」と人生振り返った時に思いたい、そして体外受精でなら授かれるかもしれないという気持ちが湧き、それまでは身体的にも経済的にも負担が大きくなる体外受精に対して抵抗感がありましたがそれもなくなり、体外受精に進むしかないとステップアップを決意しました。そこで、以前から体外受精をするならARTさんにお願いしようと夫と話していたので、セカンドオピニオンも兼ね、ARTさんに転院しました。

 ARTさんを受診してすぐに多嚢胞性卵巣症候群と診断され、それを考慮した上での治療をしていただくこととなり、やはり診てもらってよかったと安心感がありました、そして無事に採卵、凍結と幸いにも進み、1回目の移植となったのですが結果は陰性でした。「ようやくここまで来たんだ、きっと1回目で授かれるはず」と大きな期待をしていたため、結果を聞いた帰り道では涙が次々とあふれ、家に帰っても止まりませんでした。体外受精=高度医療を受けても授からないということは子どもを授からない人生を歩みなさいという事なのだろうか...とまで考えてしまい、治療を重ねるごとに妊娠しない現実が証明されていくかのような気がして、私にとっては治療中1番つらい感情でした。しかし先生のお言葉に励まされ、夫や両親にも支えてもらい、いま、治療を受けることができる状態であるだけでも恵まれていることなんだと気持ちを切り替え、2回目の移植に臨みました。今回は期待しすぎない様にしたことと、判定日の数日前から生理前と似たような感覚もあったことから「ああ、今回も授からなかったのかも」という気がして、判定日には夫と次の治療について話しながらARTさんへ向かいました。するとまさかの陽性!驚きのあまり「えっ、うそ!?」という言葉が出てしまいましたが、先生に見せて頂いた妊娠検査薬の赤い線を人生で初めて見た時「本当なんだ...!」と授かったことを実感し、とても嬉しく思いました。

 治療期間中私は「若い頃の苦労は買ってでもしろ」ということわざを思い出しては自分を鼓舞していました。赤ちゃんを望んで約2年、たくさん涙を流したけれど、今までの経験はきっと今後の子育てや人生において何か壁にぶつかった時、立ち上がり乗り越えていける力になってくれると感じています。

 小山先生、木下先生、看護師のみなさん。事務員のみなさん、培養士のみなさん、本当にありがとうございました。みなさんのお力添えのおかげで、ようやく授かった宝物。「子宝」という言葉を身に染みて感じます。夫とふたりで感謝の気持ちを持って、大事に愛情をたくさん注いで育てていきます。どうぞお身体に気を付けて、これからも治療を望む人たちに希望の光を届けてください。そして頑張っておられる一組でも多くのご夫婦に慶びの実が結ばれますよう、心から願っております。

                                                         2021.1.25

 

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