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N様  38歳

[2021.10.11]

約3年半、こちらでお世話になりました。タイミング療法と人工授精に1年かけ、その後、体外受精、顕微授精にステップアップをしました。体外受精ならすぐに妊娠できるだろうと思っていましたが、甘い考えでした。グレードの良い胚盤胞を9個移植して化学流産と心拍確認前の初期流産を1度ずつ経験しました。

このまま採卵・移植を続けてもうまくいく気がしなかったので、着床前診断をお願いすることにしました。しかし、正常胚と診断された胚を移植したにもかかわらず化学流産という結果でした。この結果を受け、受精卵ではなく母体側に原因があるのでは?と思い、不育症検査をお願いしたところ、血液の凝固異常が見つかりました。血液凝固の対策をしても妊娠継続しなかったらもう打つ手はない、という崖っぷちの気分の中、再び採卵し、正常胚を移植すると同時にバファリンの内服を開始しました。その後の妊娠判定で陽性反応が出てからは1日2回のヘパリン注射を行い、無事に12週を迎えて、卒院となりました。半ば子供を諦めていたので、このような形で卒院できることがまだ信じられません。

治療を行った3年半、精神的にも肉体的にも辛いことがたくさんありました。その中でも流産の経験は、今まで生きてきた中で一番辛い経験でした。辛い思いをしながらも今まで治療を続けてこられたのは、スタッフのみなさまのお陰です。
最後の採卵、移植、妊娠判定の日、全てに立ち会ってくださり、私の妊娠を自分の事のように喜んでくださった1人の看護師さんの存在も、私にとって大きな心の支えでした。

最後になりましたが、先生方、看護師の方々、培養士の方々、受付スタッフの方々に深くお礼申し上げます。みなさまのお陰で、私のお腹の中に新しい命がやってきてくれました。妊娠だけでなく、出産までの道のりもまた遠く、無事に産まれるまで不安は尽きませんが、子供の生命力を信じて日々を過ごしたいと思います。
どうもありがとうございました。

                                     2021.8.11

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