他院にて1年間、人工授精を行い、結果がでなかったため、ARTさんに転院し、高度不妊治療を受けることになりました。
年齢も40歳で高齢出産になるため、夫婦で話し合い、ダメだったら2人で仲良く過ごそうと決め、最後の挑戦として、ARTさんに予約の電話をした日のことは、今後も忘れないと思います。

　私の場合、幸いにも1回の顕微授精で妊娠する事ができて、小山院長をはじめとする病院スタッフの皆様のお陰にほかなりません。自分よりももっと辛い思いをしながら治療にあたっている方が沢山いらっしゃるので、私には言う資格はないかもしれませんが、不妊治療は思った以上に辛いことの連続だったように思いました。一番こたえたのが、高齢出産に対する世間の批判だったと思います。私自身、「不自然なことをして母体を傷つけている」や「高齢出産は生まれてくる子供が可哀想だから止めたほうがいい」などと言われて、激しく落ち込み、途中からは不妊治療のことを誰にも相談できなくなってしまいました。　卒院するにあたり、アドバイスできることがあるとすれば、ARTさんにはカウンセリングの先生がいらっしゃるので、悩みは専門家の先生に相談するのが一番だと思います。(私は利用せずに終わりましたが、なんでも相談できるシステムがあることは大変ありがたいことだと思います。)　通院中は葛藤だらけでしたが、今となっては周りの意見を受け止め、時に受け流し、自分の意思を強く持つことができるようになりました。母になるための試練として貴重な体験をさせていただきました。ARTさんに手助け頂いた命を一生懸命育てていきたいと思います。

　最後にARTの先生方、スタッフの皆様には、とても感謝しております。本当にありがとうございました。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2022.3.8