治療方針
不妊症とは、避妊をしていない夫婦生活で1年たっても子供ができない場合をいいます。
奥様と御主人様のどちらに原因があるのかとお互いに気を遣うよりは、早く原因をつきとめてそれに対する適切な治療をお受けになれば、それだけ早く妊娠可能となります。
WHOによる不妊原因の男女差の比率は男女ほぼ半々という結果がでています。
当院では、出来るだけご負担の少ない治療法から勧めております。 出来るだけ自然に近い妊娠を望まれる方が多く、人工授精や体外受精へのステップ・アップを躊躇されます。この傾向は、やはり多忙で、病院に来る機会も少なく、奥様ほど緊張感、焦燥感が少ない御主人様に見受けられるようです。 私たちも自然で妊娠可能なら、自然での妊娠をお勧めいたします。
どんな不妊治療にも100%成功確実な方法はございません。原因不明の不妊症との診断であれば、もしかしたら、そのうち自然妊娠なさるかもしれませんが、それはかなり低い確率です。 妊娠の確率を上げるために別の治療法へとステップアップするのです。 私たちは、ステップアップを躊躇する間に年齢が高くなり、本来ステップアップして妊娠できていたのに、高齢の為に妊娠できなくなってしまうことを最も恐れております。
当院の治療ステップ
基本的な検査
女性側検査
- 血液ホルモン採血
- AMH(抗ミュラー管ホルモン)
- 卵管造影検査
- フーナー検査
- クラミジア検査
- 子宮がん検診
男性側検査
- 精液検査
- 血液ホルモン採血
精密検査
- ホルモン負荷検査
- 抗精子抗体検査
- 染色体検査
- 子宮鏡検査
- 腹腔鏡検査
タイミング療法 目安:5~6回
排卵誘発剤を服用し、排卵時期には超音波と尿検査で卵胞を確認し、排卵日を確定します。効果的な性交渉のタイミングを指示します。
人工授精 目安:5~6回
人工といっても妊娠のプロセスは自然妊娠とほとんど同じです。タイミング療法と同じく排卵日を確定し、子宮の奥の方へ洗浄濃縮した精子を注入します。
体外受精/顕微授精
排卵誘発剤を使用し卵胞を育て、排卵に合わせて採卵・採精。採取した卵子と精子を受精させます(顕微授精は顕微鏡を使用し、卵細胞に精子を注入)。受精卵を培養し、卵胞を育てて、その後子宮内へ戻します。